肘の痛み Elbow Pain

肘の痛みを生じる原因について簡単に説明します。

 

変形性肘関節症

スポーツや重労働による肘関節の酷使によって関節の軟骨がすり減ったり、骨の突起(骨棘)ができ、正常な関節の動きを妨げる病気です。肘を動かすと痛みや可動制限(ロッキング)を生じたり、肘を通る神経を圧迫して手のシビレや握力低下を発症する場合があります(肘部管症候群)。

 

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)

テニスのバックハンドでボールを打ち返す動作など、主に手首を返したり、指を伸ばす動作を繰り返し反復することで筋肉の付着部(上腕骨の外側)に炎症が生じる状態です。安静時は痛みは有りませんが、手首を返したり、指を伸ばす動作で痛みを生じます。

 

野球肘

主に成長期の子供が野球の投球動作を過度に繰り返して肘関節の靱帯、腱、軟骨を損傷し、肘の曲げ伸ばしや物を握る動作で痛みを発症する疾患です

 

骨折

外傷(転倒や事故)、疲労(スポーツによる慢性的な負担の蓄積)、病気(癌の転移や骨粗しょう症)などが原因で骨が折れ、痛みと腫れを発症します。骨が皮膚を貫通すれば出血を伴います。

 

肘内障(ちゅうないしょう)

子供が親に強く引っ張られたり、ひねったり、不自然に手を地面に着いた際に肘の関節に大きな負担が掛かって関節が亜脱臼を起こし、痛がって腕が動かせなくなります。骨や筋肉が未熟で発達していない5歳以下の女児で、左肘に起こり易い怪我です。

 

肘の痛みの一般的な治療は・・・

変形性肘関節症では三角巾やシーネ等装具を用いた固定、消炎鎮痛剤、温熱療法やレーザー、ストレッチ等が行われます。

テニス肘ではストレッチや湿布、ステロイド注射が行われますが、改善がみられない場合は手術が検討されます。

野球肘では投球の中止と安静、装具での固定、場合によっては手術が検討されます。

骨折の場合は整復と固定の処置が行われ、安静しながら患部の回復を図り、リハビリを開始します。

肘内障の場合は手技による整復が行われます。

 

カイロプラクティックでは

カイロプラクティックでは肘関節の可動性に大きな影響を及ぼす背骨と背骨を通る神経に着目します。

肘の関節は肩や手首にわたる約10もの筋肉が動かしていますが、それらの筋肉は全て背骨から伸びる神経が制御しています。 

不良姿勢や長時間のパソコン作業、スポーツの反復練習などで背骨に歪みが生じると、背骨を通る神経にも神経障害が起こり、脳からの指令が各筋肉に正しく伝達されなくなります。その結果、肘関節が正常に機能できなくなって可動制限や痛みなどの症状を発症します。

カイロプラクティックでは背骨の歪みを整える事で、背骨を通る神経障害を取り除き、肘関節障害の根本的な解決を図ります。